上絵付けとは。。。
白磁に専用の顔料絵の具で絵を描き、それを1000度近くの温度で焼成します。 それを繰り返すことにより’光と影’それに伴う深みが出ます。
ジャンルはヨーロピアンとアメリカン。 丸筆、平筆を使い分けて、絵の特徴に合わせて描きます。
洞察力と、観察力が培われ、絵から、命を感じる領域にと誘います。
ポタジェシリーズ
l'album Vilmorin ''les plantes Potageres''から菜園を描く。。。
この本は実は種のカタログ、しかも18世紀から受け継がれてきたものです。
Vilmorin社 創業300年フラソウワ1世時代から、
フランスの由緒ある種会社、マルメゾンでジョセフィーヌがルドゥテに託して描いた種々のバラの苗もこのヴィルモラン社
のもの。脈々と現在も受け継がれています。
参考までに。。。
Madame Vilmorinの20歳代の頃の肖像画です。
SNHFフランス国立園芸協会所蔵
SNHFの2階に上がる階段の踊り場に掛けてあります。
2015年12月にVilmorin の歴史を辿るSNHF主催のexpositionがありました。
不定期ですが、絵付け装飾した白磁器とフレンチフラワーデコレーションの展示会を行っています。
レッスン日は 毎月 月曜日の午後または適宜開催 2時間
レッスン料金は 3000円/回 +焼成代200円~1000円(体積次第)
最初はストロークの練習から 筆の使い方のいろいろをアメリカン画法、ヨーロピアン画法、お好きな方からスタート
料金に絵の具代は含んでいるので 初期費用はかかりません。(筆はお貸しています。)
ルイ15世の治世下、マダムポンパドウール によりバンセーヌに築かれた窯が始まりです。その後火事により消失し
pond de Sevre現在の場所にて新たに稼働をはじめます。そして300年の歴史が今もなお引き継がれています。
ここで製作されている陶器類は一般市場に出回ることなく、納入先は 主にエリゼ宮。 国賓をもてなす器としてまた装飾として使われているそうです。
ポンパドウール夫人は ルイ15世の妾と言われていますが、それは最初のころ。
彼女の長くない人生の後半は,その知性で政策面でも文化教養、政治の側面でのルイ15世の側近でもありました。
ザクセンにマイセン窯ができて、その白磁の美しさに感動しフランスにも、と当初はバンセーヌに窯を興したそうです。
なおマイセンは そもそもオランダのデルフトから、さかのぼれば 中国の景徳鎮がスタートポイントです。
中国の景徳鎮は 対アジア貿易で(東インド会社)オランダにもたらされ、 ヨーロッパの外交のプレゼントとして王室外交に役立ち大ヒット。景徳鎮だけでは数量的にまかないきれず、その輸入元として矛先は日本の長崎に。 有田焼、近隣の伊万里焼などが数多く、長崎からオランダに旅立ちました。
デルフトの古い絵柄、柿右衛門のモチーフをまねたのが多いのはそれです。
デルフトでは 輸入品の高い磁器より安価なデルフトで描いてみようと、図柄の模倣から始まったのです。
もちろんその後は独自の発展を遂げます。そのデルフトから職人を呼んでザクセン王が(今のドイツ)マイセン窯を興しました。イギリスのウェッジウッドなどと比して、産業革命による大量生産しなっかった故に、このマイセン窯は現代にいたり
伝統を守り抜き、その品格と技術を守っているというわけです。 手描き作品はプリントを焼き付けたものとは明らかに
違います。 ペインター一人一人の気持ちがこもっていて、同じ図柄でも微妙に違います。
それが手描きの良さですね。
マイセンは後にハプスブルグ家マリアテレジアによってウィーンにアウガルテン窯設立のきっかけとなり、その後ハンガリーに出来たヘレンド窯にフランツヨーゼフが国のお墨付きを与えます。 その後
日本の伊万里焼、深川製磁がパリ万博で名声を受けたのと同じように、パリ万博で絶賛され発展したそうです。
どちらも今でも手描きの伝統をしっかり守っている窯です。産業革命大量生産に走らないでよかったと心から
思います。